2011年05月18日

[花のガーデン]世界に誇る黄色の大輪「天津乙女」…兵庫・伊丹市「荒牧バラ園」

“花の女王”バラが見頃を迎えた。19世紀から欧州を中心に品種改良が進められ、いまでは1万種を超える。その中でも日本が世界に誇る逸品とされているのが、1960年に寺西菊雄さん(77)が世に送り出した優美な黄色の大輪「天津乙女(あまつおとめ)」だ。バラのブリーダー(育種家)として知られる寺西さんの傑作が咲き誇る兵庫県伊丹市の荒牧バラ公園を訪ねた。

 阪急・伊丹駅から北へ4キロ。年間約16万人が訪れるという荒牧バラ公園は南欧風のしゃれたテラス式庭園。その一角「ふるさとのバラコーナー」では、寺西さんの“作品”を中心に日本で誕生した名花が妍(けん)を競っているが、ひときわ目を引くのが「天津乙女」だ。

 寺西さんは子供の頃から愛好家の叔父の下でバラの育成を手伝い、新種開発を手がけるブリーダーの世界へ。51年前に発表した「天津乙女」は“デビュー作”で、いきなりの大仕事となった。

 阪急百貨店の品評会で注目され、その縁で同じ阪急グループの宝塚歌劇の大スター、天津乙女の名を付けられた。花径が十数センチもある優美で気品のある黄色い大輪は実際、日舞の名手だった天津乙女をほうふつさせる。

 フルーティーな微香を漂わせるこの新種は寒さに強いことから、バラの愛好家が多い欧州の冷涼な土壌にも合い、当時から注文が殺到。黄色いバラの代名詞として、今もなお息の長い人気を誇る。

 「バラは古くから交配を重ねてきたので、どんな花が咲くかは全く想像がつかないんです。実は天津乙女も偶然の産物だったんですよ」と寺西さん。赤系のクライスラー・インペリアルと黄橙系のドリーンを交配させたところ、桃色の予想に反して黄色が出現。それを3年間も手塩にかけ、丈夫な苗木へと育て上げた。

 「草花と違い、バラはなかなか言うことを聞いてくれないんですよ。同じ実から採った10粒の種でも色はさまざま。自然の不思議さを痛感しますし、それがまた、バラ作りの魅力でもあるんです」

 「天津乙女」でブリーダーとして世に認められてから半世紀。寺西さんは「常に新しいもの、今までにない色を生み出すこと」をモットーに、これまで100種もの新種を誕生させてきた。

 1981年の「マダム・ヴィオレ」は、故・美空ひばりさんがこよなく愛し、葬儀の祭壇にも飾られた薄紫色。2004年の「大地真央」は芸能生活30周年を記念した薄桃色だ。良き理解者・玲子夫人へ感謝を込めた06年の「マイ・レイコ」(ローズ・オオサカ)は、世界バラ会議大阪大会のシンボル・ローズに選ばれた深紅色…。

 近年、話題を呼んだのが青いバラ。だが、バラはスカイブルーの色素を持っておらず、完璧な青いバラは不可能。それでもより近い青色を求めて試行錯誤を繰り返す毎日だ。「バラは誰にも喜ばれ、人を引きつけます。何年やっていても飽きませんね」。80年に死去するまで現役を貫き、宝塚歌劇の至宝と呼ばれた天津乙女と同様に、寺西さんもまた“生涯現役”を貫き通す。
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/serial/health/news/20110518-OHO1T00086.htm
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今後は天津乙女をじっくりと見てみようと思います。名前の由来がわかると愛着がわきますね。


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